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通信制高校ってどんな学校?
通信制高校について詳しく解説

不登校生徒の人数増加に伴って通信制高校に進学する生徒も増加傾向にありますが、「全日制高校と定時制高校とどのような点が異なるのか」「サポート校ってよく目にするけどどんなものなの」「入試の制度を知りたい」などよく頂くご質問に今回記事で詳しく解説していきたいと思います。

通信制高校とは

教室授業を中心として行われる全日制高校や定時制高校とは異なり、通信制高校は通信教育を主体として、生徒が自宅などで個別に自学自習することとして、添削活動・面接指導・試験の方法により高等教育課程の教育を行っています。
卒業要件などについてまず触れていきましょう。

通信制高校は単位制の高校になるので、単位取得が必須になります。
その中でも、
・取得単位数74単位以上
・修業年数3年以上
・特別活動30時間以上
の規定をクリアすることで、高校を卒業することが出来ます。

また、全日制高校や定時制高校同様に高校卒業の資格を得ることが可能ですので、通信制高校で学びながら大学進学を目指し、合格者も排出しています。
通信制高校に対してあまり良い印象も持っていない方もいるかも知れませんが、指導方法が異なるだけで優劣などはありません。努力すれば希望の進路に進むことも出来ます。

指導内容は?

単位取得の要件では面接指導・添削活動・試験以外にもメディアを使用した指導を行なうことが出来ます。卒業要件にも含まれるため面接指導や添削指導・試験やメディアを利用した指導についても解説していきます。

面接指導

スクーリングと呼ばれることが多いですが、教師から生徒に対しての対面指導や生徒同士の関わり(グループ学習も含む)を通じて、個々の生徒のもつ学習上の課題を考慮した個人差に応じた指導を実施します。
高等学校学習指導要領第1章第2教5にスクーリングの単位時間の標準は1単位あたり国語・地理歴史・公民及び数学に属する科目はスクーリングが1単位時間となっています。教科によって異なるため理科に属する科目などでは4単位時間と設定されています。
スクーリングでは主に授業等を行なう場合と少人数教室での巡回個別指導などを行っている学校もあるため、どのような形式でスクーリングの単位時間を消化するのかを学校説明や履修相談などで決めていきます。

添削指導

生徒が提出するレポート課題を教師が添削し、生徒に返送する事により指導を実施しています。
通信制高校は自己管理が出来ないと行けないと思われるのは、提出課題の締切が複数設定されていることも影響していると思います。学校によってはタブレットなどを使用してデジタル環境でレポートを提出し添削を受けることが可能な学校もありますが、紙媒体でレポート作成・提出を行なうことも出来ます。
学校によっては紙媒体以外の提出を認めていない学校もあるため、説明会などで入学の検討をする場合は細かいところですが確認をしてみると良いかもしれません。

試験

レポート課題の添削指導や対面による面接指導を踏まえて、試験を行い個々の学習状況を評価します。イメージとしては、学期末試験のような形式で行われることが多いので、自身が履修している科目で行われます。

メディアを利用した指導

単位取得の要件では主に上記3点が評価基準になりますが、多様なメディアを利用した指導を行うことも可能です。メディアを利用した指導とは、ラジオやテレビ放送やインターネットを利用して学習し、報告課題の作成等を通じて指導を実施します。
メディアを用いた指導によって面接指導回数の時間数の内10分の6以内の時間数を免除することが可能です。
例えば、理科に属する科目の単位数が2単位であった場合、添削指導は6回・面接指導は8回必要になりますが、メディア視聴を取り入れることでスクーリング回数8回の内4回は通学などのスクーリングを行わなくても良くなります。そのため、オンラインコースやWEBコースなどの自宅学習がメインになるコースなどでは、メディア視聴を行なうことでスクーリングを通学型に比べ少ない回数で単位取得を目指すことが可能です。

サポート校とは?

次にサポート校について解説していきましょう。
サポート校とは通信制高校の本校に通うことが出来ない県外の生徒などが通学を行い、所属している通信制高校の教育課程に則って添削指導や面接指導を行なうことの出来る施設です。
添削課題に取り組む際のサポートを行なう施設であることが基本ですが、当該施設が通信制高校と提携していてサポート校の通学によって面接指導を行なうことも出来る場所はあります。学習を進めていく中で、レポート課題の作成やスケジュール管理等が生徒自身で行なうことが難しい場合、サポート校に所属することで自己管理の軽減相談できる担当者等のサポートを受けることが出来ます。
また、高校で通学をしたいと思っているが全日制課程のように毎日通うことに不安があるような場合に自分の負担がない量のスクーリングを行なうことも可能なケースがあります。サポート校を併用する場合は、通信制高校に在籍しながらサポート校にも所属することになるので、サポート校で必要な費用が発生するので費用的な負担は増えますが、子どもが安心して学習を行えたり、サポートを受けられる環境を作るといったメリットもあるため、併用して卒業を目指している生徒が多いです。

サポート校と学習センターは別物?

サポート校と一緒に考えられやすいもので学習センターなどの面接指導を行う施設もありますが、学習センターとは通信制高校が県外の生徒を対象に面接指導を行なうために提供している施設になるので、当該通信制高校の管轄の施設になります。そのため、設置されている学習センターが県内に1つの都道府県もあれば複数個学習センターが設置されている都道府県もあります。
サポート校とは通信制高校管轄の施設ではなく、通信制高校と提携している民間の施設になるため学習センターがない都道府県についてはサポート校を通じてスクーリングを行う必要があります。

通信制高校の入試について

次は通信制高校の入試について解説していきましょう。
公立高校の通信制高校と私立の通信制高校があるため、今回はそれぞれの特徴をまとめていきます。

公立

まず、公立の通信制高校についてです。
公立の通信制高校では学力試験を行っている学校は全体の2割ほどとなっていて、ほとんどの学校が面接・作文・書類審査などで合否を決定します。
学力試験を行なう学校では、3教科(国・数・英)や独自作成問題等の学校が作成している学力試験を行なうケースもあるため学校によって選抜の問題が違うこともあります。

私立

私立の通信制高校では入試方法によって異なりますが学力試験がある場合は1教科又は3教科の学力試験を設けている学校があります。
また、面接や書類審査を行なうことも多いので、面接練習などの対策も行う必要があります。面接では特殊な質問は多くありませんが事前に話す内容を考えておくことで緊張せずに伝えたいことが話せるようになるでしょう。

※生徒一人一人に合わせていきますが、あくまで一例として紹介します。

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