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【近畿地方】公立高校入試 不登校生の配慮の記載の有無と内容

はじめに

不登校の子にとって、高校入試を考えるときに大きく影響するのが、調査書と呼ばれる書類です。

調査書の中には、学校への出席情報や成績などが記載されている書類が含まれています。
この調査書点+当日点の合計で合否判定を行うので、調査書点に不安がある場合公立高校の受験は厳しいと感じる方も多いかと思います。

不登校の生徒が増えていく中で、高校入試の制度では不登校の生徒に対して配慮を行っている自治体もあります。
自治体ごとに配慮などは異なりますので、紹介していきます。

  • 自己申告書又は副申書・・・年間30日以上の欠席がある生徒に対して、欠席数の理由を志望する高等学校長に説明することが出来るもの。

滋賀県

・自己申告書の記載あり
それぞれの学年において年間30日以上欠席した志願者のうち希望する者は、その理由等を記した自己申告書を提出することができる
また、調査書と学力検査点の割合が異なるため、受験校によって調査書を重視するか学力検査を重視するかは確認する必要があり。

滋賀県の内申点算出方法

中1 中2 中3
算出方法 9教科×5段階評価 9教科×5段階評価 9教科×5段階評価
合計(満点) 45 45 45

三重県

・自己申告書の記載なし
しかし、調査書の「欠席理由の主なもの」の記入について各学年ともに引き続き7日以上欠席した場合に、その主な理由を記入する。

三重県の内申点算出方法

中1 中2 中3
算出方法 9教科×5段階評価
合計(満点) 45

京都県

長期欠席者特別入学者選抜あり
第1学年から第3学年のいずれかの学年で、年間30日以上の欠席がある者が対象になっており、実施校は「京都府立朱雀高等学校」「京都府立乙訓高等学校」「京都府立城陽高等学校」「京都府立西舞鶴高等学校」すべての学校で普通科 人数は各学校で5~10人程度(それぞれの学校で人数は異なる)
様式Cの3の報告書で、欠席情報について詳細な記載を行い、中学校長から志願先の高等学校長に提出されるので、高等学校長への共有は行えます。
しかし、長期欠席者特別入学者選抜以外では、出欠の記録で記載されるので備考欄のみで共有を行えるので、在籍校の教員へ相談をしてみてください

京都府の内申点算出方法

中1 中2 中3
算出方法 主要5教科
×
5段階評価
副4教科
×
5段階評価
×
2倍
主要5教科
×
5段階評価
副4教科
×
5段階評価
×
2倍
主要5教科
×
5段階評価
副4教科
×
5段階評価
×
2倍
合計(満点) 65 65 65

奈良県

副申書の記載あり
何らかの心理的、情緒的、身体的、あるいは社会的要因・背景により、生徒が中学校に登校したくともできない状況にあることで、参考にできる資料などが乏しく、適度な評価に努めても、ア及びイのとおり評価ができない教科がある生徒並びに特別支援級又は特別支援学校に在籍する知的障害がある生徒で、評価を文章で記述するため、ア及びイのとおり評価ができない教科がある生徒については次の(ア)~(ウ)により記入する
(ア) 学習成績をア及びイのとおり評価できた期間に応じて各教科の満点を5点、10点又は15点として算出してください。その際、各教科の学習成績欄は「[学習成績]/[満点]」と、学習成績の合計欄は「[評価ができた教科の学習成績の合計]/[評価ができた教科の学習成績の満点の合計]」と記入してください。
(イ) ア及びイのとおり評価できた期間がない教科の学習成績欄は「―」と記入し、すべての教科の学習成績欄に「―」と記入した場合は学習成績の合計欄も「―」と記入してください。
(ウ) 中学校長は副申書(様式3)を作成し、調査書と併せて高等学校へ提出してください。副申書には、学習成績の記入が困難な事由及び学校としての指導の経緯等を記載し、医師の診断書やカウンセラーとの相談の記録等の資料を、必ず添付してください。添付資料については、中学校長が原本証明したものとします
中学校長が上記のように評価を行うため、出席や成績の関係で評定不可が出ている場合でも、全く配慮が行われないことはないので、在籍校の教員又は学校長に相談してみてください

奈良県の内申点算出方法

中1 中2 中3
算出方法 9教科×5段階評価 主要5教科×5段階評価×2倍 副4教科×5段階評価×2倍
合計(満点) 45 90

大阪府

自己申告書の記載はあるが、面接の資料として使用するため、欠席者への配慮については明記なし。
評定がついていない科目に関しては、5段階評価で1と仮定して内申を算出するため、不登校の生徒にとっては調査書点を見込むことは難しい現状があります。そのため、公立入試を行う際には、過去問の対策や、中学校範囲のおさらいなどをしっかりと行う必要があります。

大阪府の内申点算出方法

中1 中2 中3
算出方法 主要5教科×5段階評価 副4教科×5段階評価×2倍 主要5教科×5段階評価 副4教科×5段階評価×2倍 主要5教科×5段階評価×6倍 副4教科×5段階評価×6倍
合計(満点) 65 65 270

和歌山県

副申書の記載あり
出願のイの(イ)副申書(別記第5号様式)調査書の「欠席等の状況」及び「健康の状況に関する特記事項」等、調査書に記載されていないその他の事項について、特別の事情のある場合は、中学校は副申書を提出することが出来る。

和歌山県の内申点算出方法

中1 中2 中3
算出方法 9教科×5段階評価 9教科×5段階評価 主要5教科×5段階評価×2倍 副4教科×5段階評価×2倍
合計(満点) 45 45 90

兵庫県

自己申告書の記載あり
各教科の学習の記録について(3)
登校する意志があるにもかかわらず、やむを得ない事由により中学校における第3学年の出席日数が40日未満の者についても、上記(2)に基づいて評定を行うことを原則とする。ただし、資料が整わないために上記(2)に基づく評定が困難な場合は、当該生徒の各教科に対する関心・意欲や知識・理解の程度等を勘案して評価の高いものをaとし、以下順にb、c、d、eの記号を用いて5段階の評定を行い、その評定を朱書するとともに、「参考事項」の欄に「a、b、c、d、e評定」と朱書する。この場合、中学校長からの副申書(様式3)及び中学校長印を押印した本人自筆の自己申告書(様式4)を調査書に添えて提出することとする。

兵庫県の内申点算出方法

中1 中2 中3
算出方法 5教科×5段階評価×4倍 4教科×5段階評価×7.5倍
合計(満点) 250
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